中西富一工房

始まりは、大正十一年

大正11年に初代 中西義治が、海南市孟子の地にて、創業開始。

後の二代目である富一は、15歳から父である善治の束子作りを手伝い始める。

まだ十分な交通網が整備されていない時代に、束子を800個も背負い、
SL蒸気機関車に乗って大阪や奈良へ行商する。

22歳で中西富一商店として商いをはじめる。

二代目 富一

100年の伝統を受け継ぐ四代目

私は、紀州産のシュロで作ったたわしを手に取ったことがありませんでした。
母(三代目)から紀州産シュロたわしの話を聞いても、「本当にそんなに柔らかいのだろうか」「本当にそんなに違うのだろうか」という気持ちがありました。

復活させた紀州産シュロたわしを手に取った時、そんな気持ちが吹っ飛びました。
思っていた以上に柔らかいのです。
職人の私でさえ驚く手触りなのです。幸せを感じる手触りなのです。

そんな「紀州産棕櫚たわし」をみなさんに知ってもらいたい、使ってもらいたい。
復活するために協力していただいた方々の想いも伝えたい。

たわしの良さを伝え、たくさんの人に喜んでいただくことが、
伝統を受け継ぐ四代目である私の大切な務めであり本望です。

伝統を守りながら、今使う人に喜ばれる「棕櫚たわし」を作っていきたいです。

四代目 裕大朗

自工房で手作業のこだわり

天然素材のシュロは、一本一本太さや硬さが違います。
また、季節やその日の天気によって、シュロに含まれる水分が変わります。

そのため、シュロから手に伝わる感覚に合わせて作らなければ、私たち作り手が納得できるたわしを作ることができません。
ほんのわずかな違いで、手触りが変わってしまいます。

「自工房でひとつひとつ心をこめてつくること」、私たちが大切にしているたわし作りのこだわりの原点です。

自工房で手作業のこだわり
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